用済みになった女王蜂を球状に取り囲み、窒息させるミツバチ(米)<動画あり> | ニコニコニュース
一つのミツバチの巣には1匹の女王蜂が存在するが、巣の存続の危機を感じたミツバチは時に女王蜂を襲い殺してしまうことがあるという。そんな衝撃的な動画が今月中旬、アメリカの養蜂家によってSNSに投稿されて注目を集めている。米ニュースメディア『Newsweek』などが伝えた。
米フロリダ州の養蜂家エリーシャ・ビクスラーさん(Elisha Bixler)が今月16日、SNSに投稿した動画が多くの人の関心を集めている。
動画は、ミツバチ(働き蜂)が女王蜂を取り囲み、蜂球(球状の塊)を作って殺す“クイーン・ボーリング(Queen balling)”の様子を捉えたもので、「ミツバチはこうして女王蜂を殺すのよ」と言葉が添えられている。
エリーシャさんによると、ミツバチは翅(はね)を振るわせるなどして体温を上昇させ、塊の中央にいる女王蜂を窒息死させるそうで、針で刺したり噛んだりして攻撃するという。
たまたま撮影に成功したというエリーシャさんは「これは養蜂の世界で最も残酷なことの一つ。蜂球を見た時はショックだった」と明かしており、女王蜂を救おうと蜂球をつまみ上げたそうだ。
動画では、エリーシャさんが掌の上に蜂球を載せ、女王蜂に群がるミツバチを指で優しく引き離しており、塊はみるみる小さくなっていく。そして最後には女王蜂を救出したようで、「ミツバチに何度か刺されたけれど、痛みは感じなかった。耳をこらすと、女王蜂が悲鳴をあげているのが聞こえたわ」と述べていた。
なおミツバチは通常、群れが大きくなると新たな女王が誕生し、それまで産卵していた女王は働き蜂を連れて巣分かれ(分蜂)するが、今回のように分蜂する前に殺されることがあるそうだ。その理由は、女王蜂の出す匂い(フェロモン)が弱まったり、産卵能力が低下したり、巣の中でのストレスが高まるなどしてミツバチが巣の存続の危機を感じるためだという。
エリーシャさんはその後、助けた女王蜂を小さなプラスチックのケースに入れ、新しい女王蜂が必要なミツバチの巣箱に入れて放置し、数日後にケースから解放している。これはミツバチに女王蜂が出すフェロモンになじんでもらうためで、助けられた女王蜂は新しい巣でうまくやっているようだ。
ちなみにこれらの動画には、「ミツバチが女王蜂を殺そうとするなんて、初めて知ったよ」「女王蜂の叫び声を初めて聞いた」「用が済んだら殺されるなんて! 残酷だわ」「これは興味深い」「女王蜂を救ってくれてありがとう」「ミツバチの扱いがプロ」「ミツバチは奥が深い」といったコメントが寄せられている。
画像は『Elisha Bixler Lover of Bees 2023年5月16日付Instagram「This is how honeybees kill a queen bee.」、2023年5月17日付Instagram「Part 2 queen balling」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
(出典 news.nicovideo.jp)
梅の字 働き蜂達の行動すべてを人間が解明したわけでもあるまい。「この遺伝子を残すべきでない」という集団の意思による行動だとしたらまさに余計なお世話だ。ましてや「助ける」なんてただの人間のエゴでしかない。 |