「ゲーム実況が面白過ぎて自分でプレイしなくても満足」は健全な状態なのか | ニコニコニュース
僕は30代前半までゲーム大好き人間だった。もうすぐ39歳になるんだけど、さすがにここ数年はそこまでゲームに気が向かなくなっている。もう、体力とか精神力が減衰してきて、ゲームを楽しむ気力をなかなか確保できないのだ。非常に残念。ゲーム自体は大好きなんだけど。
でも、同級生の中には結婚して子供もいるのに、まだ毎日ゲームで遊びまくっている人もいる。結局コアなゲームファンは、いくつになっても楽しいものを楽しいと感じるまま、遊びまくれるってことなんだろう。
ゲームと言えばいつの間にか、YouTubeではゲーム実況配信が人気になっている。配信者がゲームをプレイしている様子を動画で見るという、僕みたいな前時代的な人間からすると「何が面白いんだよ」と思えるようなコンテンツ。しかしこれが人気なのだ。
たとえばお笑い芸人がゲームをやっている様子を配信すると、元々話芸があるものだから、それなりに見れるものになってしまう。一方で訳の分からん素人が同じことをやって、それがまた何万再生もされているケースもあり、こういう時代の流れに疎い僕は「意味が分からねえ」と本気で頭を抱えてしまう。
僕がそう思っちゃう前提にあるのは、「他人がゲームする様子の何が面白いんだろう」である。でもこういう人間も、今は少数派なのかもね。(文:松本ミゾレ)
「むしろ自分でやりたいと全然思わない」さて、5月21日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、ゲーム実況が取り上げられていた。ゲームの実況配信を無許可で行っていたYouTube動画制作者が逮捕された事件を紹介していたんだけど、この日登場していたパネラーのウエンツ瑛士が、ゲームの実況配信をよく観ると話していた。
彼はしっかりとガイドラインを遵守した動画を選んで観ていると話していたんだけど、面白いことにゲーム実況を観るだけで、ゲームを遊んだ気持ちになれるというのだ。次のように語っていた。
「正直この2年ぐらいでゲーム60本ぐらいやってる気持ち。1個もゲームやってない。(実況を)見て、クリアしてます。『うわ今日やったなー』って言って風呂入ります。(人がやっているの見ていて)面白いです。むしろ自分でやりたいと全然思わない」
これが本当だとしたら、なんかコスパがいいよね。ただ、僕みたいな古い人間からするとなかなか衝撃的な考え方。どうしても自分でお金を出して、実際にコントローラーを使って操作しないと遊んだことにならないと考えてしまうので。
っていうか前々から思っているんだけど、ゲーム実況を観て遊んだ気になっている人って、メーカーにとってはどうなんだろうか。
タイトルによっては場面によって配信NGだったり、プレイ中のスクショすらNGというものもある。こういう対策を講じているメーカー側の気持ちは分かるし、正直なところ僕はそういうメーカーの立場に立って物を考えてしまう。
やってもない、金も出してないのにプレイした気持ちになって、しかも動画配信者の収益に貢献までするって、真面目にゲーム作ったメーカーがなんか不憫だ。
子どもの頃、友達のプレイ中に退屈していた人は実況動画に楽しさを見い出せないよね前述のウエンツの発言はネットでも話題になり、5ちゃんねるにもスレッドも立っている。賛否両論だったので、少し紹介する。
「むしろ『ゲームやろうという気が起こらない』の部分が問題ある気がするんだけどな」
「無双は自分でやる気しない くだらない」
「心配せんでもこういう人らはゲーム配信が無かったところでゲームやりすらしないから」
「結局自分で遊びたいと思えるほどのゲームを作らないメーカーの問題だから 現に任天堂は売れてる」
無双がくだらないって声があるが、「くだらないのに動画では観るんだ(笑)」ってなっちゃった。まあ、無双系はやることが大体似通っているから、飽きはするんだけど。でも飽きることとくだらないと思うことって違うよなぁ。
僕は先ほど書いたように、他人が遊んでるゲームの動画に一切興味がないわけで、前に勧められて狩野英孝がバイオやってる動画は観たことはあるけれども「ああ、これはこのソフトを一度自分でクリアしてから観た方が面白いな」と感じた。
やっぱりまっさらな状態で、まだ遊んでないゲームを進行する様子を観ちゃうと、どうしてもネタバレ要素に直面しちゃうし。それはストーリーに関するネタバレではなく、ギミックや武器の状況、ボスとの戦い方など、ゲームの根幹に関与する要素についてのバレである。
それこそ小学生とか中学生の頃から、友達数人で集まってゲームを交代で遊ぶという経験をしたことがあった。あのとき、対戦格闘系だと2人ずつ遊ぶから、待ってる時間が僕は暇でしようがなかった。気心知れた友人のプレイする模様を観ても何の楽しさも感じられなかったので、そもそも最初からゲーム実況動画に楽しみを見い出せないタイプってことなんだろう。
逆にいうと、子供の頃に友達みんなでゲームをして、自分の待ち時間も仲間のプレイを観て「面白い!」と思っていた人にとっては、ゲーム実況動画はとても魅力的なコンテンツなんだろうな。でもまあ、お金に余裕がある人はゲームぐらい買いなよって気はするけど。
(出典 news.nicovideo.jp)
ゲスト 興味のない作品の動画はそもそも見ないからなあ 逆に買うかどうか悩むラインの物はプレイ動画を見て判断することも多々、購入の決め手になることも多いですね 動画だけで満足する人はそもそもが受動的だから購入まで結びつかないのは何もおかしくは無いと思う |
TNTパラノイア 昔から「兄姉や親がゲームをプレイしてるのを見てるのが楽しかった」って人は恐らく沢山います。単にそういう人達も普通にいるということを知らないだけで、時代がどうのこうのって話じゃないと思いますよ |
風野妖一郎 そうかこの記者は、野球や相撲も観るだけじゃつまらくて自分でプレイしてるんだろうなぁ。それはそれとして、実態数で考えないと答えは出ない。宣伝だけ見てゲームをプレイし始めた人、実況動画を見てるだけの人、実況動画を見てゲームを始めた人、そして実況動画が存在する・しないゲームの売り上げ。これらを比較しないとメーカーとしても嬉しい状況なのかどうか分からん |
エッジ・F やる時間がないのとヘタクソでクリアできないけどキャラクターやお話に興味のあるゲームが結構あるし、不特定多数の人と感想の共有が即時できて楽しいので実況動画には感謝してるんだよなぁ。逆にクリアできないならそのゲームに興味を持ってはいけないんだろうか…? |
ゲスト そういう人はその実況者のファンだから見てるだけであって気力云々関係無くもともとゲームする気なんか無いよ。自分をゲーマーだと思い込んでるミーハーというのかな。ワンピースしか読まない自称漫画好きと同じ。 |
無法松 一緒に映画みて、それを共通の話題としてわいわい語る。これは面白いでしょ。ゲーム実況も一緒で、あくまでゲームプレイは話題提供のネタであってゲームそのものを重要視してない。だからゲームについて「語る」実況が人気出る。もしゲームだけが主役なら、実況しないプレイのほうが人気出るでしょ。望んでるものが違う。 |
YR 現代市場にとって健全かは別問題ってだけで、ユーザー心理としてはゲーセン全盛の頃から人のやってるとこ見て楽しむ文化は昔からある。ただ他人のプレイで自分がやったつもりになった『動画勢』が、いっちょ前にモノ申したり、別の初見配信者なんかにエアプ有識者ぶったり指示厨したりネタバレ匂わせしはじめるのは紛れもなくクソ。素人は黙っとれ――(例のリーダー画像) |